第3講 大問2 解答
★各段落中の筆者の主張を端的に表している文:
¶1 Nothing will allow us to regain time misspent. Time, is actually much more valuable than money.
¶2 It is striking to note how little thought we give to how we spend it.
¶3 Perhaps it’s because we cannot save time.
時間は取り戻せないので、お金よりも貴重だ。それでも私たちは、時間をお金ほど賢く使えていない。時間はお金と違い、貯めておいて物と交換することができないからだ。(78字)
〈S社模範解答〉
時間は一度使われると取り戻せないのでお金以上に貴重だが、人は時間を無分別に浪費してしまう。これは時間は蓄えて物と交換することができないからだ。(71字)
[別解] 人があまり考えずに時間を使ってしまうのは…
〈全訳〉
所有可能なほとんどのものは代替可能であり、お金でさえもそうだ。新しい金貨が鋳造され、新しいドル札が印刷され、一見終わりがなく供給される。(しかし)時間に関しては事情が違う。浪費した時間を取り戻すことは不可能なのだ。一度時間が過ぎると、それは永遠に過ぎ去ってしまう。だから、B. フランクリンが、多くの事柄に関して正しかったとはいえ、「時は金なり」と言ったのは誤りだった。我々の最も乏しい資源である時間は、実際はお金よりもはるかに貴重なのである。
時間に対して我々は十分に評価をしているにもかかわらず、その使い方について我々がいかに無分別であるかは驚くべき(こと)である。もし少し迷惑な知人から、彼女の新しいビジネスに投資するように頼まれたら、提案されたその業務の費用対効果をおそらく考慮するだろう。もし彼女の計画が投資先として不適格だと判断すれば、たとえ彼女の機嫌を損ねる恐れがあっても、何の問題もなく拒絶するであろう。しかし、仮に同じ知人から食事に誘われたとしたら、たぶん同様の費用対効果分析は行わないだろう。どれほど行きたくないとしても、おそらく食事のために過密なスケジュールから1時間を捻出するだろう。
なぜ我々は、お金よりも無分別に時間を使ってしまうことが多いのだろうか。ことによるとそれは、時間は蓄えることができないからである。我々が使おうと決心してもしなくても、時間は過ぎていってしまうのだ。自分が貯蓄したお金で新しい目覚まし時計の代金を支払い、その見返りに具体的な所有物を手にすることはあるだろう。しかし、時間を瓶に詰めて物と交換することはできないのである。